代表あいさつ

2002年、釣り船茶屋ざうおの国内FC一号店とともに弊社スプラウトインベストメントは創設されました。

当初は社員4名でのスタート。

今でこそ日販200万売り上げることもできるオペレーションですが当時は50万売るにもヒィヒィ。

私自身、初代店長として毎日仲間と行う朝礼では前日の反省ばかり。

しかも朝礼の中では改善されたはずなのに当日の営業ではまたまた反省点ばかり生まれる始末。理想通りの営業がなかなかできない。

それでも「お客様の残念な顔だけは見たくない!」と計算通りにいかないことをフォローするには身体をつかうしかないと皆で毎日店内走り回っていました。

店内には中二階フロアがあるのですが、冗談抜きで階段ダッシュ往復50本はやってました(笑)。もはや飲食業ではなく肉体労働と化してましたね(笑)。大声張り上げながらスタッフ同士が必死に盛り上げていましたから。(笑) 営業終了する頃には喉もカラカラ。でも終わった後に皆で飲むお疲れビールはたまらなく美味かったな。

 

もともと海上自衛隊の家に産まれた私は幼いころから港町ばかり父親の仕事に合わせて転々としていました。

父親と毎週、素潜りに行ったり魚釣りに行ったりでそれはとても楽しかったのですが、食卓は毎日ほとんど魚三昧。

いまでこそ毎日ごちそうを食べさせてもらっていたなと感謝していますが。

皆さんもそうだったともいますが幼いころに例えばメバルの煮つけ、サザエのつぼ焼きがでてきてもそんなに嬉しくないんですよ。むしろ、嫌でね。

「この魚だってお前に食べられるために釣られてきたんだからしっかり食べてあげなきゃだめだ」と父親。

「父ちゃんが好きで釣ってきただけやん。」と心で思う私。

食事中でも平気ではたかれる家庭でしたから静かにはしてましたが(笑)。

そのあと野球を始めてそれなりに活躍した僕の身体は、毎日食べる魚とリッターサイズで飲む牛乳のたんぱく質で形成されたようなものです。

 

そういうわけでたっぷりの美味い魚で育った私が本当においしい魚を食べられるお店をやりたいと思ったのは今思えば必然だったのでしょう。

 

もう一つ、幼いころから引越し、少し大きくなっては転校を繰り返す生活だった私はいつのまにか初めて会う人にも物怖じしない、すぐにでも仲良くなることができるようになっていました。相手の出方をみるようなやり方は時間の無駄。どうせまたすぐ転校するのだから少しでも多くの友達をつくって楽しい時間を過ごしたい。初対面から腹を割った付き合いをしていく。

 

弊社には全店、営業前にテンション上げるために全員でおこなう唱和事項がありますが、その中に、

「裸になれ馬鹿になれ!」

「せーの、エンジョーイ!」

というのがあります。

もちろん、元気よく完全燃焼していこう!といった意味合いもありますが、最も大事なのは、ご来店いただいたお客様とは限りある時間の中でのお付き合い、 まさに「一期一会」であることを心に刻んで行動することです。

 

照れたり怖気づいたりしている時間がもったいないではないか。

腹を割らなければ相手も割ってくれない。

腹を割らなければお互い本当に楽しくはない。

素晴らしい時間とはならない。

 

私は、お客様にとってはもちろんですが社員やアルバイトスタッフにも素晴らしい時間を過ごしてもらいたいといつも心から思っています。飲食業は素晴らしいご縁をいただける世界なのです。

 

弊社では、現在、魚業態、活いか業態、鳥業態、豚業態、洋食業態などを手掛けさせていただいておりますが、どの業態でも仕入れには特に力をいれています。

『人も素材も「粋」「活」(いき)が一番!』

『鮮度に勝るブランドなし!』

など社内で自然に生まれた共通語もあるほどです。

 

そして素材の仕入れルートの開拓は必ず私自身でおこないます。

もちろん腹を割ったお付き合いをします。

割ってくれないなら割ってくれるまで通い詰めます。

必ず割ってくれます(笑)。

今では全国に現場を本当に支えてくださる大切な仲間が大勢います。

 

飲食業は100-1=99ではない。

100-1= ほぼ0に近い。

 

例え美味しい料理がご提供できたとしても、最後の最後でたとえば接客面でなにか一つ大きな不手際があれば全てが台無しになってしまい二度とご来店頂けない可能性もある。

ガチガチに緊張していてはそもそもお客様との接点もとれずに、せっかくのチャンスも本末転倒になってしまうかもしれない。

 

もう一つ。飲食業にかかわる人間は、そもそも自然と人が集まってくる人間でなければならないと常々思っています。

人を惹き付ける「何か」を発信できなければ繁盛店は生まれないと言っても過言ではないでしょう。もっと言えば人が集まってこないような飲食人に「幸せ」は作れないのです。であるならば、まずは小さな幸せを我々からたくさんの方々に提供できなければ自らの幸せにはつながらない。当然ながら人も集まりません。

もちろん、現実的にはなかなか実現困難ですし、もうこれで十分!ということもない半永久的な問題・テーマであることは十分に承知しています。

 

『絶対満足主義』

『幸せ提供集団』

 

だからこそ、我々はこれらを企業として真剣に理念として掲げています。

 

そして、ただ掲げるだけではなく、実現のための方法を徹底的に考え、愚直に取り組み、結果として必ずお客様の満足につなげる、人が集まってくる幸せを提供できる人間を育てる、そんな集団でありたいと考えています。

 

代表取締役 兼 代表執行役員

藤嶋 健作